GINZA SIX Spring 「Open the egg」
身近な食材であるが故、「玉子」が本来は鶏の生命誕生の一段階である「卵」だと認識することは日常稀ですが、
春になると私たちは、外部環境から隔てられた壊れやすい殻の中で育まれ、殻を破って地球の空気を吸い込む
命の誕生の姿に、冬を耐え忍んで訪れる春のイメージを重ね合わせるのではないでしょうか。
また、変化を強いられる時に生まれる既存を超える新しさを「殻を破る」と例えます。
狭い殻から放たれた新たな生命の息吹は、軽やかに宙に踊り出し、初めて吹かれる風を受けて、伸びやかに広が
り様々な他の命も芽吹かせることでしょう。
卵白を泡立てふわふわのメレンゲへと変化する様子を、ドレスアップするライオンとプードルのヘアへと連想を
広げ、春の訪れとともに湧き上がる、戸外に誘われるような気持ちや、新しい何かとの出会う心浮き立つ喜びを
表現しました。
日々、玉子を食するごとく、心の喜びの卵を育みかえしたいものです。